虚無な人の虚無な話

虚無な人が虚無な話をします。

手術

「おはようございます〜、じゃあ座薬入れていきましょうね〜」

時は5月31日午前6時30分。残った便を出し切るための座薬が始まる。まあこんなのは慣れたもんなのでなんてことはないんだけれど、"あと2時間で手術""看護師さんに入れられてる"っていう状況、なんとも言えない心持ち。特に痛くもなく、30分くらいしてラスト排便。そういやアマプラでラストサムライ観たんですけど、いいっすねあれ。トムクルーズに謝れ。てか渡辺謙と身長一緒なわけないやろ。もう1回謝っとけ。ごめんなさい。

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あ、ぼくのブログで看護師さんっていう場合は基本全員女性だと思ってくれていいです。この病院で男性の看護師さん見たことないんで。

で、ここから翌日の朝まで禁食です。てことで点滴in。見た感じ砂糖と塩の溶けた水みたいなやつ。

舐めたらアカン〜舐めたらアカン〜♪

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人生ほんとに舐めない方がいいです。いきなり入院になりますからね。毎日覚悟して生きましょう。

時間になったのでしゅじゅちゅしゅちゅ(手術室!!!)に看護師さんと向かう。点滴をおしながら。(謎の倒置法)

外来の待合室をさっそうと駆け抜けながら銀色の扉をくぐります。もう少し構造なんとかならんのかね。見よ、外来の者達よ。拙者の勇姿を。

まずは準備室なるところでストレッチャーに寝かされる。点滴を抗生剤にチェンジ。

20分くらい待ったかな、いよいよ開戦でござる。

テレビで見るような、全体的に緑っぽい手術室。いろんな機械あるな〜とか思うのもつかの間、横向きに寝かせられ脱がされます。はいはい、お好きにどうぞ。もうなんでもやってくだせえ。

「今日は特別優しい編成でやってますからね!心配しないでね!」

とオバチャン。今思えば看護師さん×3も執刀医×2も全員女性だったな。必ずしも女性=優しいではないけど、雰囲気的によかった。だって、ドスの効いた声の男5人くらいに囲まれて「心配しないでいいよ〜」「終わったよ〜」とか言われても嬉しくないじゃん?そういうこと。

オバチャンともう1人の看護師さんにヘッドロックをキメられる。いてえ。背中がこれでもかってくらい丸まってる。たぶん腰椎麻酔するのに神経の位置を把握してるんだろう。謎の冷静さを発揮して草。

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最初に局所麻酔をしてから神経にin。だんだん足が暖かくなってくる。じわじわ。

「じゃあうつぶせになりますよ〜」

転がされるわし。もうなんでもいいから早くしてくれ。

「担当する○○です〜、ずっと枕元にいるのでなんでも言ってくださいね〜」

見つめられるわし。視力0.01なので至近距離。なんでみなさん揃ってお綺麗なんでしょう。絶対なんか裏あるで。院長怪しいゾ。

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麻酔効いてるかチェック。

「これ冷たいですか〜、ここは〜?じゃあこっちは〜?」

最後のだけ冷たかった。でも大丈夫なんだと。

ウィキペディアによると、「交感神経→温覚→痛覚→触覚→圧覚→運動神経」の順で麻痺するらしい。だから手術中も押される感覚はあるけど痛くない。勉強になりますねえ!博識ィ!

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たぶん人生でいちばんウィキペディアが役に立った日。

さらに局所麻酔をおしりに追加。何も感じないからもう大丈夫なんだろうな。

「消毒しますよ〜」

ジリリリリリ………

あれ?もしかしておっぱじまってる……?

「今始まりましたからね〜痛くないでしょ?」

始まるなら先に言ってよ〜〜痛くないからいいけど。

 

ひま。

 

とにかくひま。

 

ほかの患者さんのブログ読んでたら「ßźが流れてた」「ジブリメドレーかかってた」とか見たんだけど、なにもかかってないしやることナッシング。

手のシワを見るか看護師さんの手を握るくらいしかやることがない。

手のシワとシワをあわせて幸せ〜♪

お仏壇のはせがわ〜♪

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お仏壇に行かないように、痛くなったらすぐ病院。わかりました??

「はい、終わりましたよ〜」

イェェェェェェェェイ!Fooooooooo!

ストレッチャーに移動しつつ180度転がって仰向けに。効率的〜!

「バルーン入れます〜」

バルーンというのはバルーンカテーテルの略。たぶん。膀胱まで管を入れて出てこないように、膀胱内で風船をふくらませてストッパーにします。まあ麻酔かかってるからなにしてるか知らんけど。ネットって便利だね。

そのあと執刀医に切除した肉を見せられる。

1センチ角くらいのがポロポロ4~5こ。ミネストローネのにんじん的な、あんな感じです。

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すまんがさすがに写真はない。伝わったかな。ミネストローネ食えなくなっちゃった人はごめんネ。てへぺろ

カテーテル入ったら病室に戻ります。なんか生還した感すごい。手術室って非現実世界みたいな感じしたからかな。

とにかくおれは生きている。痔瘻の管もなくなった。あとは回復するだけ。2週間耐えれば俺の勝ち!

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「なんで痔瘻になったか明日までに考えといてください。」

まあストレスなんですけどね。特に原因はないので、みなさんストレスの溜めすぎよくないよ!ってことです。

しゅじゅちゅ(手術!!一生言える気がしない!!)終わったのが10時半くらい。そこからおやすみです。ずーっと。死ぬまで寝てるんじゃないかってくらい寝ます。

18時くらいにボウリングの知り合いがお見舞いに来てくれました。自分は部活でボウリングやってるんだけど、これほんと要らない情報だね。

とにかく、手術終わって親と看護師さん以外で初めて喋った人でした。ボール入れる箱にメロン入れて持ってきてさすがに笑ったけど。病気とボウリングの話をしました。他人と喋ると楽になるね。気持ちって大事よ。ありがとう。

あ、そうそう、その人が来る前に夜ご飯配られたんだけど、ウィダーインゼリー的なのがひとつだけ。ま〜じで食欲ないし助かる。

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(↑参考画像)

消灯時間までちょいちょい看護師さんにケツ晒して、ではなく患部をお見せいたしまして大丈夫とのこと。よかった。そんなこんなで消灯。

 

そうそう、手術終わってからが地獄って聞いてたんだけど、案外なんともないです。麻酔切れてもそこまで痛くないし。このブログの初回に書いた切開の方が10000倍痛かったかな。(参考文献→https://kyomu-pudding.hatenablog.com/entry/2019/04/26/015438

うわさによると分娩よりも痛いとかなんとかの女性もいるらしいので、男性諸君は1回やってみるといいかも。尿管結石とかもヤバいらしいね。

とにかく、1回メチャクチャ痛い思いするとそれから先大抵のことは大丈夫になるってこと。心強い味方。感謝ですね。

手術を経てポジティブになった自分でした。じゃあまた、入院ひますぎるんで更新します〜